主婦ならではのスキルを活かせるホームヘルパー

多くの介護職が施設勤務であるのに対して、利用者宅へ赴いてケア活動を行う仕事をするのが訪問介護です。訪問介護を行うホームヘルパーはケアマネージャーが立てたケアプランに則って、利用者宅でケア活動を行います。また、訪問介護では、掃除・洗濯・買い物などの日常生活に必要な活動を支援することも多いのが特徴です。

ホームヘルパーのほとんどは一人で利用者宅を訪問し、ケア活動を行いますが、「他人の家へ上がる」「利用者の好みや希望に合わせる」という点がハードルになり、難しく考える人も少なくありません。しかし、ホームヘルプを必要とする利用者のほとんどは、いくらかの支援があれば自立した生活を継続できる状態にあるため、ケアの内容は身体介護よりも生活支援の方が多く、ヘルパーに求められるスキルも自宅で行う程度の家事能力で十分こなせます。

介護保険法では、生活支援にかかる時間と内容がある程度算定されており、掃除であればおおよそ20分から40分あれば行える事になっていますし、通常の家庭において大掃除に該当するような窓拭きや庭掃除は提供する必要がありません。

また、調理であれば対象となる利用者一人分の食事を用意することになっており、豪奢なメニューや同居家族の分まで用意する必要はないのです。ですから、必要以上の家事援助を提供する必要はないのです。

ですから、万が一過度な要求をされても、ホームへルパーは家政婦ではなく、利用者の自立生活を支援する役割である点に理解を求め、断ることができるのです。以上のことから、ホームヘルパーは日常行う程度の家事スキルがあれば誰でも携われるため、家庭を支える主婦の方も活躍しやすい職種の一つに数えられています。